公開日:2017/06/27 最終更新日:2017/08/08

雨の日の不調にさようなら。元気を取り戻してくれる薬膳野菜はコレ!

長い梅雨の時期など、雨が降る日は、頭痛がしたり、むくんだり、身体が重だるく、やる気が出なかったり。病気とまではいかないけれど、なんとなく不調だなと感じる時はありませんか? 今回は、そんな時に元気を与えてくれるお助け野菜を薬膳の観点から紹介します。

薬膳的キーワードは、「利水」

湿気が湿気をよび、負の連鎖がやってくる

薬膳の観点でいうと、雨の日に体調不良をおこしやすい方は「水滞」体質だと考えられています。「水滞」とは、体内の水の巡りが悪く水分がたまりやすい人、または、たまっている状態を指し、それが原因で、頭痛、むくみ、胃腸や尿のトラブル、倦怠感など様々に不快な症状が現れます。

また、「湿気が湿気を呼ぶ」とされることから、身体の中に余分な湿気を抱えている水滞体質の方にとっては、過剰な湿気に見舞われてしまう雨の日は、体調が悪くなりやすい残念な日となってしまうわけです。

この負の連鎖を防ぐためには、身体の中の水を巡らせて余分な水分を排出させる「利水」という働きがあるものを取り入れることがポイントとなります。

トウモロコシは、「利水」のパワーフード

「利水」の働きがある食材はいろいろありますが、最もおすすめしたいのは「トウモロコシ」です。ちょうど、梅雨時から台風シーズンにかけての時期に旬をむかえるため、必要な時期に手軽に入手できるからです。

気分が重だるく料理する気分にならない時でも、電子レンジでカンタンに調理できるという点もおすすめポイントのひとつです。もちろん、缶詰や冷凍のコーンでも構いません。ですが、やはり採れたてのトウモロコシにガブっとかぶりついた時に感じる爽快なおいしさも、気分をリフレッシュさせてくれるので、それはそれで格別のように思います。

お店でフレッシュなトウモロコシを選ぶ時は、皮の先から飛びでているヒゲが茶色くなっているものを選ぶのがおすすめです。ヒゲが茶色くなっているということは、しっかりと完熟した状態で収穫された証拠です。実が詰まって味もよいと感じられます。

トウモロコシには、利水の他に、胃腸の調子を整えたり、気力を補ったりするなどの働きもあります。身体の底力をぐぐっとあげてくれるパワー野菜でもあるのです。蒸したり、茹でたりするのもいいですが、ミキサーでなめらかに撹拌してスープ状にすると、より吸収しやすくなるでしょう。

漢方の生薬でもある、トウモロコシのヒゲ

皮付きのとうもろこしを購入した際、先端の薄皮をめくると「ヒゲ」といわれるフサフサした部分がありますよね。一般的には実から取って捨ててしまう部分ですが、この部分にこそ「利水」パワーがみなぎっています。

日干ししたヒゲは「南蛮毛」という生薬として漢方薬にも利用されているほどなのです。よって、水滞体質の方なら、捨ててしまうのはもったいない。皮の内側のキレイな部分を、乾燥させてお茶にして飲んでもいいですし、乾煎りしてお料理のトッピングにつかってもいいでしょう。

ほんのり甘みがあり、思いのほかいい味がでます。なお、ヒゲ茶は市販品もあります。天気予報をチェックして、雨が降る2日くらい前から飲んでおくと安心ですね。

湿気から身体を守る、ウリ科の野菜たち

真夏のだるさ対策は、スイカにあり

キュウリ、シロウリ、マクワウリ、冬瓜、スイカなど、ウリ科に属する野菜にも、利水の働きを持つものが数多くあります。その中でも特におすすめしたいのは「スイカ」です。

薬膳の考え方では、スイカには真夏の暑さによるダメージをやわらげ、熱中症を予防してくれる働きがあるとされています。蒸し暑い日が続くと、食欲が落ちたり、寝不足になったりしがちです。そうすると、次第に体力も落ち、水を巡らせる力も弱くなってしまいます。

水が滞ると身体のだるさも増してきます。そんな時は、積極的にスイカを食べてみましょう。スイカの冷やす力でこもった熱をリセットし、滞った水分も排出され、重だるい身体が軽やかになることでしょう。

白皮の部分にこそ、知られざる効能が!

前述では、トウモロコシのヒゲは捨てちゃいけない!と紹介しましたが、スイカにも同じく捨てないで!という部分があるのです。スイカの白い皮の部分、食べずに捨ててしまっていますよね?ここも実は宝の部分なのです。

この白い皮の部分は、暑さをやわらげる働きが赤い部分よりも強いといわれています。夏バテでしんどい時は一番外側の緑色の固い部分だけを削ぎ落とし、白い部分もしっかりといただきましょう。

とはいえ、味がないこの部分を食べるのは、それはそれでストレスですね。赤い部分と一緒にスムージーにしたり、薄くスライスして浅漬けにしたりすると食べやすいですよ。

美肌効果が期待される「シトルリン」も

白い皮の部分には、アンチエイジングや美肌効果が期待される「シトルリン」という美容成分も多く含まれています。そう耳にすると、ますます食べずにはいられませんね。ただし、おなかが冷えやすい、便がゆるくなりやすい方は、食べ過ぎないように注意してくださいね。

冷えも気になるなら、パクチーがおすすめ

香りのよい野菜で、滞りを解き放とう

セロリ、クレソン、セリなどの香りのよい野菜も、薬膳的には身体の中の余計な水分をとり除き、すっきりとさせてくれる働きがあるといわれています。また、その香りには気持ちをリラックスさせる働きもあり、雨の日の鬱々とした気分を解放してくれるともいわれています。

細かく刻んで、おかゆやサラダにトッピングしたり、冷たい麺や豆腐の薬味のようにして食べたり、ミネラルウォーターに入れてハーブウォーターとして冷蔵庫にストックしておくのもいいでしょう。

人気のパクチーは、温めて、巡らせる野菜

今や専門店まで登場し、一部の方には大人気の香味野菜「パクチー」。このパクチーには、セロリなどと同じような働きがあります。加えて、消化を助ける働きや、身体を温める働きもあるといわれています。

パクチーの香りを好きとするか、苦手とするかは、DNAレベルで決まっているという話もありますが、水滞体質で冷えが気になる方、ストレス過多によって水の巡りが滞っている方なら、パクチーがベストでしょう。

それでも、どうしても香りが気になってしまう時には、スイートチリソースと合わせたり、クリームチーズと合わせたりすると、香りがマスクされて比較的食べやすくなります。

高菜やわさびも、温めて巡らせる野菜

パクチーの他にも、水の巡りをよくする温め系の野菜はあります。むくみをとるだけでなく、便秘の解消の働きもある高菜。そして、胃腸を温めて食欲増進効果も期待できるワサビなどです。高菜やわさびなどは簡単に手に入りやすいものですし、気軽に温め効果を試してみるのもよいかもしれません。

内側からの湿気対策で、雨の日も快適に

雨の日に、頭が痛くなったり、だるくて動けなかったり、むくみすぎて痛かったりするのは、つらいものです。しかし、ちょっと気をつけたり、食材の効果を知って摂取したりすることで、だいぶ楽に過ごせるようになるものです。

天気予報をチェックして、身体の水はけをよくしてくれる食材を積極的に食べるようにしましょう。雨の日がどうしても憂鬱に感じてしまう人も、効果的な野菜を食べることで、そうではなくなるかもしれませんよ。

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Editor's Information

雨の日の不調にさようなら。元気を取り戻してくれる薬膳野菜はコレ!
タナカ トウコ(たなか とうこ)
約16年の広告会社勤務を経てフリーランスに。“食”を軸にしてあらゆるコトを請け負う。
自身の経験から食と心とからだのメカニズムに興味を持ち、野菜や東洋医学の世界を探求。
“食とライフスタイル”“QOL(Quality of Life)”について、時にはマジメに時には脱力気味に考えている。モットーは「かわいく、たのしく、おいしく、ヘルシー」。

保有資格は、野菜ソムリエプロ、ベジフルビューティーアドバイザー、漢方カウンセラー、養生薬膳アドバイザー等。著作に「毎日おいしいトマトレシピ」「旬野菜のちから−薬膳の知恵から−」等がある。