公開日:2017/05/12 最終更新日:2017/06/12

酢が身体にもたらす健康効果とは?疲労回復にもなる酢の正体

酢には疲労回復などさまざまな健康効果があるといわれています。では一体どのようなものがあるのでしょうか?酢がもたらす効果や飲むときの注意点などを解説していきます。

知っておきたい!酢の種類と健康効果

酢は2種類に分けられる

酢は農林水産省のJAS規格に基づき大きく2種類に分けられます。

  • 醸造酢:穀物酢や果実酢など、原料をアルコール発酵させた後に酢酸発酵させたもの
  • 合成酢:科学的に抽出合成した酢酸に酸味やうま味調味料を加えて作った調味料など

は醸造酢が一般的で、合成酢は物が不足していた時代に代用品として使用されていたことから、ほとんど見かけることはありません。

さらに醸造酢は原材料の違いによって大まかに種類分けされています。

  • 穀物酢:米酢、黒酢など、原材料として穀類を使用したもの
  • 果実酢:りんご酢、ワインビネガーなど、原材料として果実を使用したもの
  • その他の醸造酢:穀物酢、果実酢にあてはまらないもの

どの種類かは商品ラベルによって確認できます。

健康効果1 内臓脂肪を低下させる

体の中の内臓に蓄積された脂肪が「内臓脂肪」。ぽっこりと出たおなかは見た目だけでなく健康上にも害を与えることは知られていますよね。厚生労働省によると、40歳以上の男性の2人に1人、女性は5人に1人が内臓脂肪症候群、いわゆるメタボリックシンドロームおよびその予備軍であるとされています。メタボリックシンドロームは心筋梗塞や脳梗塞の原因となる動脈硬化を進行させることから、日ごろの予防が大切です。

酢は、毎日大さじ1杯(15ml)を取ることで内臓脂肪を減らす働きがある、というデータが発表されています。12週間継続的にお酢を摂取した結果、内臓脂肪はもちろん、体重や腹囲、BMI値が下がったことが確認されました。

健康効果2 血圧血中脂質の低下

酢には高血圧の改善とコレステロール値を低下させる作用があります。酢の主成分である酢酸が細胞に取り込まれる際に、「アデノシン」という分泌物が出てきます。この「アデノシン」には血管の壁を広げる作用があるため、酢を摂取することによって血液の流れがよくなり血圧の低下につながるということなのです。

また、酢には血中脂質の一種であるコレステロールの生成を抑制する効果があることがわかりました。コレステロールが体内で増えすぎてしまうと、心筋梗塞や狭心症などを引き起こす危険因子の一つ、脂質異常症(高脂血状)の原因となります。

酢による効果には持続性がないため、毎日の習慣として酢を摂取することが大切です。

健康効果3 血糖値上昇の抑制

血糖値とは血液中のブドウ糖濃度を測定した値です。食事よって体に取り入れられた糖質が分解されブドウ糖となり、血液に吸収されることで血糖値が上昇します。つまり、血糖値は空腹になると低下し、食後は上昇するという仕組みになっているわけです。急激な血糖値の上昇が繰り返されることによって糖尿病のリスクが高まります。

酢の主成分である酢酸には、食後の血糖値の上昇を穏やかにする効果があると証明されています。なぜ血糖値の上昇を穏やかにするかのというと、酢の酢酸は食べ物が胃から腸まで移動するスピードを遅らせることができるから。食事をすると血糖値が上昇するため、食前や食事の前半で酢を摂取するのがポイントです。

実はすごい酢の効果とは一体?

疲労回復食欲増進で元気の源に

酢に含まれる酢酸は体内でクエン酸に変化します。このクエン酸の働きによって疲労物質である乳酸を分解されることから、酢には疲労回復を助ける効果があるとされているのです。さらに、食べ物と一緒にお酢を取ることによって、体のエネルギー源の1つである「グリコーゲン」を効果的に補充でき、疲労回復のサポートをしてくれます。

また、酢には唾液や胃液を分泌し消化酵素の働きを活発にする作用があり、消化吸収のサポートをしてくれます。そして、酸味は味覚や臭覚を刺激し、脳内の食欲をコントロールする神経を刺激するともいわれています。これらからも、疲れた時に酢を使った料理を食べると、食欲が増し疲労回復につながるとともに、消化吸収もよくなるのです。

同時に、酢に含まれるアミノ酸の働きによって内臓脂肪の減少を促し、新陳代謝を高める効果も期待できます。

防腐滅菌は日々の生活にも役立つ

昔から、酢には料理を傷みにくくさせる効果があるといわれるように、酢には防腐や滅菌効果があるとされています。酢の成分である酢酸が存在する場所では、多くの細菌類は生息することができません。さらに、酢を60℃以上にあたためることによって殺菌力が増幅するともされています。

また、酢には病原性大腸菌O-157や腸炎ビブリオ、サルモネラ菌、ボツリヌス菌などの食中毒の原因となる菌に対しても高い抗菌効果を期待できるという報告もあるのです。

こうした酢の滅菌効果は、日々の掃除にも役立ちますよ。例えば、お風呂場や台所などでは、酢を染み込ませた布で拭くことで、雑菌の繁殖を防いで、カビの発生を抑制することができます。また、酢の酸性はアルカリ性の汚れを中和する効果があるため、石鹸カスや水あかを落とすのにも効果的です。

減塩効果で生活習慣病を予防

塩分の過剰摂取は高血圧をはじめ生活習慣病の一因ともなるのは知られた話。そんな中、酢による隠し味程度の酸味は、塩味が増すという研究結果があります。同時に、適度な酸味は塩味の物足りなさを補う効果があるという報告も。料理の味付けをする際には、このような酢の効果を利用すると、塩分を控えつつも美味しい減塩料理にすることができます。

さらに、酢酸にはカルシウムを体内に吸収しやすくする効果がある、という報告があります。特に女性は年齢を重ねるとホルモンバランスの影響により、カルシウムの吸収率が悪くなってしまうそうです。減塩効果で生活習慣病の予防をするだけではなく、カルシウムを効率的に吸収するためにも、食卓に酢を積極的に取り入れていくのがおすすめです。

酢を飲むときの注意すべきポイントとは?

摂取量を守り冷え性の人は温めるのがおすすめ

酢を摂取する上で重要になるのが摂取量を守ることです。商品に記載されている1日の摂取量をしっかりと読み、守るようにしましょう。大量に摂取したところで効果が高まるわけではありません。摂取量に記載がない場合は、1日大さじ1杯(15ml)を目安に、多くても大さじ2杯(30ml)程度に抑えるようにしましょう。

また、酢には体を冷やす作用があるため、冷えが気になる方は沢山取り過ぎないように注意が必要です。酢は希釈しても酢酸の健康効果が変化しないとされているため、お湯で割ってホットドリンクにして飲むのがおすすめです。すりおろした生姜などを一緒に入れるとより体を温める効果が期待できます。

摂取濃度や胃腸の弱い方子どもは注意

市販されている飲むタイプの酢には、そのまま飲めるものと希釈するものがあります。希釈するものは商品により倍率が異なるため、説明書の記載通りに薄めて飲むようにしましょう。

十分に希釈せずに高濃度で飲むと、強い酸の影響により口の中や食道、胃の粘膜が荒れる可能性があります。胸焼けの原因にもなるので十分に注意しましょう。

また、胃酸過多によって胃腸が弱い方や小さな子どもにはそのまま飲める酢でも刺激が強すぎる場合があります。水などで薄めて少しずつ試してみると良いでしょう。食後に飲むのも刺激を和らげる効果があります。

また、お酢にはカルシウムの吸収をサポートする作用があることから、成長期の子どもにはお酢を牛乳で薄めて飲むのがおすすめです。

「飲んだらうがい」で歯を守ろう

酢に含まれている酸が歯に長時間付着していると、歯のエナメル質が解けて薄くなる原因になります。エナメル質には歯を守る鎧のような役割があることから、エナメル層が薄くなると、歯が溶けてしまう酸蝕歯(さんしょくし)のリスクが高まるとされています。

酸蝕歯を防ぐためには、出来るだけ酸が歯に付着している時間を短くする、またはできるだけ付着しないように飲むことが大切です。

飲むときは長い時間酢を口に含まないようにするか、ストローを使ってできるだけ歯に触れないように飲むように心がけると良いでしょう。また、飲んだ後はうがいや歯磨きをするのが歯を守るために効果的とされています。

酢で健康な毎日をおくりましょう

酢には毎日健康に生活を送るためにさまざまな効果があることがわかりました。

  • 疲労回復や食欲増進で元気に毎日を過ごすための源になる。
  • 防腐滅菌は食中毒の予防や日々の掃除にも活用できる。
  • 減塩効果で生活習慣病の予防につながる。

正しい摂取量や摂取の仕方を守り、毎日の生活に酢を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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