公開日:2017/06/26  最終更新日:2017/06/27

『美白』治療って、普通の皮膚科で治療できるの?

しみそばかす子ちゃん:『レーザーとか、そこまで本格的なものじゃなくっていいから、何か飲んだり塗ったりする医薬品を試してみたいんだけど。普通の皮膚科に行っても美白治療は受けられるの?美白したいなんて皮膚科で言っていいのかなぁ。』

薬剤師二宮:『美容クリニックではない普通の皮膚科で受けられる美白治療もありますよ。』

しみそばかす子ちゃん:『皮膚科の選び方は?どんなものを使う?高いの?』

薬剤師二宮:『それでは詳しく説明しましょう!』

皮膚科について

どんな皮膚科を選べばいいの?

まずは皮膚科選びです。美容専門のクリニックでない場合は、まずはホームページをみましょう。アトピーやニキビ、やけど治療などと並んで、しみや肝斑の治療が書いてある場合があります。まずはそれを確認しましょう。美容専門のクリニックでなくても、意外と多くの皮膚科で簡単なしみ治療、美白治療ができることをうたっています。

大学病院でもしみ治療、美白ケアは可能なの?

はい、可能です。例えば東京大学や昭和大学、慶應大学の病院などです。これらの病院では、病院の中で、独自にしみ治療用の『院内製剤』という肌に塗るお薬を作っています。これは普通の薬の様に薬の問屋さんから既製品を買うのではなく、病院でオリジナルのものを調合しているのです。美容目的だと保険がきかないことが多いうので自由診療にあたります。値段は病院よってまちまちです。

保険は使えるの?

いいえ、美容を目的にする場合、保険は使えないことがほとんどです。『自由診療』と呼ばれます。病院によって保険適応の線引きも異なるのですが、今回ご紹介する成分は、自費の自由診療でも決して高すぎるものではなく、美容目的に皮膚科を受診するにあたって始めやすいものばかりです。

塗る成分と、値段

トレチノイン

これはできてしまったしみが、早く剥がれ落ちる様にするために使われる成分です。

比較的有名な成分で、美容皮膚科でなくても取り扱っている皮膚科は多いです。この成分はビタミンAの一種で、肌のターンオーバーを早め、しみになった表皮が早く剥がれ落ち、アカとなるのを助けてくれます。この働きを応用してニキビ治療やしわ治療にも使われていますので、それらがある方にはより適していますね。刺激のある成分なので通院して、皮膚科の先生と相談しながら使っていきます。この刺激が1ヶ月ほどは続き、そしてやがて炎症や刺激がおさまってしみが薄くなるのですが、その間は普通のお化粧をしても構いません。炎症が気になる方は絆創膏を貼ったりマスクをしたりすることがオススメです。毎晩お風呂上がりに塗布し、日中は紫外線ケアを必ずします。個人差もありますが、効果は1ヶ月目以降で出てきます。5g3000円から8000円ほどの値段です。

ハイドロキノン

これは、しみを作る工場である『メラノサイト』を制御する働きがあります。

しみ工場には『チロシナーゼ』という色素を作る酵素がいるのですが、これをハイドロキノンが抑えてくれます。そして、そのしみ工場をも破壊する働きがあります。市販のお化粧品にも含まれていることがあるのですが、大体2%ほどと少量しか入っていません。皮膚科では大体5%の濃さのものをいただけます。お洋服に着くと脱色してしまいますので、脇や乳輪に使用される方は気をつけてください。たいていの場合、トレチノインと一緒に使ったり、もしくはトレチノインとハイドロキノンが混じったクリームを使用したりします。トレチノインと同じタイミングで、夜、お風呂上がりに塗布します。こちらも刺激のある成分なので、先生と相談しながら使います。トレチノインと同様に紫外線ケアを忘れずに。約1ヶ月で効果を感じ始めます。値段はトレチノインと同じくらいか、やや安いくらいです。

グリコール酸

これはお薬として毎晩塗るのではなく、基本的に皮膚科でケミカルピーリングの薬剤として塗布します。

ケミカルピーリングはエステなどでは受けられない、皮膚科でのみ行われる施術です。塗布することで、古いくすんだ角質が柔らかくなり、剥がれ落ちるのを手助けしてくれます。濃さやPHがキーポイントなので、医師と相談して決めます。濃すぎると刺激が強く、皮膚が赤くなってしまいますが、その分効果も早く感じる方が多いです。薄いものだと刺激が少ないのですが効果はマイルドで、主に自宅でのホームエステ用として皮膚科で購入します。1桁台のパーセントならば自宅で、2桁以上の濃さでしたら医療機関で塗布することがオススメです。自宅でしたら数日おきに使用できますが、医療機関でしたら1から2週間に1度、塗布して頂きます。ちなみに、ケミカルピーリングに使われる成分は、グリコール酸以外にも乳酸やアセチルサリチル酸などがありますが、グリコール酸が一般的ですので、割と多くの皮膚科で受けることができます。値段は1回の施術に2000円から6000円程度です。

飲む成分と、値段

ビタミンc

定番なのですが、毎日1000mg以上飲みましょう。皮膚科ではビタミンcの錠剤やエキス顆粒がよく出されます。

このビタミンcは、皮膚にできた日焼けや怪我の赤みが、色素として残らない様にする働きがあります。この働きから、トレチノインやハイドロキノンを使った時の刺激で新しいシミにならない様に併用して飲むことを進められることがあります。お小水で身体から簡単に出て行ってしまう成分ですので、飲み貯めはできません。1日3回ほどに分けてこまめに飲みます。紫外線によく当たる方、傷跡がしみになりやすい方にオススメの成分です。特に大きな副作用がない事もポイントです。ただ、マイルドな効き目なので、他のものと併用する場合が多いです。費用は大体、1ヶ月2000円から5000円程度です。

システイン

これはしみの色を薄くできるアミノ酸です。

日本人などのアジア人はしみが茶色から黒色の『ユーメラニン』という濃い色なのですが、このシステインは黄色から薄い茶色の『フェオメラニン』というしみになる様に誘導してくれます。市販でもハイチオールという名前で販売されていますが、医療用の医薬品でも供給されているので、皮膚科で買うことができる場合があります。こちらも穏やかに効くのですが、成分がアミノ酸という事もあって特に大きな副作用の心配もなく、長く飲み続けても安心です。1ヶ月2000円から5000円程度です。

トラネキサム酸

これは美白といっても、肝斑による左右対称にできる頬のくすみに用いられます。先発品は『トランサミン』という名前で販売されていますが、最近は安価な後発品もよく使用されています。女性ホルモンのバランスが乱れる事が肝斑の主な原因なので、それ以外のしみ・くすみには他の治療が優先されます。風邪薬としても有名な成分ですので、知らない内に使用したことがある方も多いのではないでしょうか。他には出血どめの働きがあるので、月経過多の方に処方される事もありあます。肝斑に対する効果は早い方で1ヶ月ほどです。1日2から3回に分け数ヶ月間使用し、その後、薬をしばらくお休みして再開されます。こちらも値段は1ヶ月2500円から5000円程度です。

美白デビューの際にはメジャーどころの薬からはじめてみよう!

美容専門のクリニックでなくても買うことのできる、有名な飲み薬と塗り薬をまとめました。全ての皮膚科で買える、行えるわけではないのですが、皮膚科で美白デビューする際はメジャーどころのこれらから始めてみるといいですね。

  • Facebook
    シェア
  • Twitter
    ツイート
  • はてなブックマーク
    はてブ

3,726

Editor's Information

『美白』治療って、普通の皮膚科で治療できるの?
二宮麗(にのみや れい)
珍漢方薬、海外におけるハーブの常識、お手頃な自由診療、伝統的な秘薬などをお話します。みんなと違う方法で、知らないうちにヘルシーになりましょう。
漢方薬•生薬認定薬剤師、漢方スタイリストなどを取得。薬草の調合はもちろん、文化センターや女性向けフォーラムで講師も経験。現在は薬剤師兼ライター。


ページのトップへ